【未ホル朗報】性同一性障害、性別違和の治療が始まると生命保険に入れないってホント?! | 性同一性障害(GID)、性別違和(GD)の情報サイトGIDinfo.jp

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【未ホル朗報】性同一性障害、性別違和の治療が始まると生命保険に入れないってホント?!

「性同一性障害」の名称が「性別違和」となった昨今、病名への抵抗も薄れ、カウンセリングやホルモン注射を検討している方は多いのではないでしょうか。
僕は治療のことばかりにフォーカスしてしまって、完治後のことを考えずに突っ走っていったので、保険の事なんて全然考えていなかったんですが、後々になってみると「入っておけば良かった」と後悔しています。。

性同一性障害、生保入れない? ホルモン投与「治療中」|GID国内NEWSでもポストしましたが、
まだカウンセリング・ホルモン注射を受けていない「性同一性障害」もしくは「性別違和」予備軍(すみません;)の方達に向けて、治療前に済ませておきたい保険関係についてご紹介したいと思います。

治療が始まると入れない生命保険関係

性同一性障害の当事者の加入ができない生命保険の担当者によると「保険料は性別と年齢を元に決められるが、性別を変えた場合の査定基準がなく、対応できない」とご説明がありました。

その他にもクリニックに通い出すと、保険加入時に通院履歴等の申告をしなければなりません。
仮にガイドラインに沿って手術まで終わり、戸籍変更が済んだとしても、生涯ホルモンを打ち続けなければならないので保険加入時の申告では「通院中」となってしまいます。
申告時に虚偽の申し出をして保険に加入できたとしても、いざ「入院」となった時に保険が下りなくなってしまう可能性があるので、嘘偽りなく申告しておいた方が後々にとってよいかと思います。
つまり、まだ「治療に入る前」の段階で、入れる保険には入っておいた方が吉。ということですね。

戸籍変更後のホルモン投与するのにも病名がつく

「性同一性障害」または「性別違和」は、戸籍の変更が済んだ段階で完治状態となります。
ですが前述の通り、戸籍変更に必要なSRS手術によって生殖体(女性なら子宮・卵巣、男性なら陰茎・精巣)を取り除いたために、ホルモン投与が必要になります。
完治後、つまり戸籍変更後はホルモン投与するための病名が「性腺機能低下症」となり(担当医によって病名の違いがあります)、「性同一性障害」または「性別違和」は完治しているものの、なんらかの形式で病名がつくことになります。
(そのおかげで、ホルモン投与の金額は安くなったりするとかしないとか)

そもそも生命保険って必要なの?

ほとんどの方がそう思われるかと思います。
正社員になれば、雇用保険・健康保険・厚生年金など、何かあった時のための保険が用意されている事がほとんどです。
しかし「戸籍変更をする」となると、元々体にあった臓器を取り、自分の染色体とは異なったホルモン(テストステロン・エストロゲン)を入れ続ける行為になります。
つまり、体内で作っていたものを取り、本来不要なものを入れるということ、ですね。
このように体に負担をかけ続けるということは、通常の人よりも病気になるリスクが非常に高まるのは、おわかりになるかと思います。

生涯20代の体で過ごせればいいのですが、そんなことはないのが事実。
年を取れば取るほど、保険金は上がりますし、治療が始まったら保険加入するのにも制限がかかります。
なので、できれば入れるうちに保険に入っておいた方が得策ということです。

どんな保険がいいのか

保険は、大きく分けて掛け捨て型と貯蓄型の2つのタイプがあります。

「掛け捨て型」は月々の支払いが少ないのですが、支払ったお金は戻ってきません。
一方、「貯蓄型」の終身保険は、月々の支払いは高くなりますが、死亡する事なく支払いが満期を迎える頃には、払い込んだ以上のお金が返ってきます。

掛け捨て型

メリット:

  • 月々が安価(数千円程度)
  • どの保険会社でも取り扱いがあるので窓口が多数ある

デメリット:

  • 支払ったお金は掛け捨てなので戻ってこない
  • 若いうちに入ったとしても重度の病気にならない限りは取り返せない

貯蓄型の終身保険

メリット:

  • 月々が割高(数千~万程度)
  • 若いうちに入ると積み立て金が安くなる

デメリット:

  • 満期になると支払った分以上は戻ってくる
  • なかなか保険のプランにない

「毎月の支出を抑えたいので、掛け捨てでいい」と考える人もいれば、
「終身保険はある意味貯金のようなものだから、将来お金が戻ってくる方がいい」と考える人もいるようです。

元保険屋さんの営業をされていた方のお話によると「掛け捨て保険を勧めていたけど、自分個人で入るなら終身保険がいい。」ということでした。
更に、営業時には終身保険のプランはあまり資料や営業でも出さないようなので、実際に「終身保険ってやってないか」を確認してからお話を聞いた方がいいようですよ!
(Kさん、情報提供ありがとうございます!)

ちなみに生命保険業者の加入条件

全労済の保険規定

実際に全労済に問い合わせてみました。

加入には、完治から5年の期間が必要となります。
完治とは、最終投薬を受け、経過視察のための通院も終了し、来院の必要がなくなり医師より完治の診断を受けた日を指します。

全労済の終身保険は、治療中の方は勿論、戸籍変更が済んでも入れないとのことでした。。残念。。

AIG富士生命保険

AIG富士生命保険は「性同一性障害がある場合、新規加入は受け付けない」そうです。