渋谷区・世田谷区の同性パートナーシップ証明書で変わっていくこと

GIDinfoレポート

渋谷区・世田谷区の同性パートナーシップ証明書で変わっていくこと

同性婚の式場が徐々に増えてきたり、渋谷区に続き世田谷区が全国初の同性パートナー公認条例案提出したり、と最近になって徐々に性的マイノリティへの関心が高まってきています!
渋谷区・世田谷区に引っ越しも検討されている方が多いのでは?

性的指向(異性愛、同性愛、両性愛)・性同一性障害・性別違和の当事者の問題

ちょっと古いですが内閣府大臣官房政府広報室の「性的指向、性同一性障害者に関し、どのような問題が起きているか」という世論調査(平成19年6月調査)では、「性的指向及び性同一性障害者に対する理解が足りないこと」を挙げた方が大多数を占めていました。

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大家さんの理解がないと「入居を拒否される」こともあるでしょう。
好きな人と一緒に住むのに、入居理由が「同棲」ではなく「ルームシェア」だったり、「妻/夫」と書きたいのに「友人」としか書けないのも悲しい現実ですよね。

そして「店舗等への入店や施設利用を拒否すること」は、病院での面会拒否が大きいかと思います。
つまり、病院は「家族でない」という理由で面会を断られるケースがあり、見舞いにも行けないことがあります。しかも緊急性が高ければ高いほどできません。
他にも、病院からの癌告知においては、患者本人への告知が診療上相当でないと判断された場合、診療契約上の付随義務として、家族に対するがん告知が必要となることがあるのですが、先程と同じ理由から、されません。手術などもパートナーには同意権がありません。

差別・偏見的な意味でも、恋人とののろけ話がある程度限られてしまったり、外でのイチャイチャも人の目を気にしてなかなかできなかったり(まぁこれはマイノリティに限らずでしょうけど)、「町中でカップル達は普通にしてることが、同性カップルだと精神的にしにくい」というのが最大のボトルネックだった気がします。

これが今までの状態です。

思っている程、性的マイノリティーに拒否感を持つ人は少ない?

世田谷区の「男女共同参画に関する区民意識・実態調査」(平成27年3月)では興味深い回答が出ています。

性的マイノリティという言葉の認知

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性的マイノリティという言葉の認知は、70%の人が知っていて、女性より男性の方が認知度は高い印象です。

性的マイノリティの方々への人権施策等の必要性

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性的マイノリティの方々への人権施策等の必要性は、同じく70%の人が「必要だと思う」に回答。男女別比較では先程と違って、女性が男性が高いようです。

少なくとも世田谷区では性的マイノリティへの拒否感・嫌悪感は少ないとみていいのかもしれませんね。
住民の認知度も高まっているのも相まって、パートナーシップ証明書・同性パートナー公認条例案が提出されたのかもしれません。

そもそもパートナーシップ証明書とは?

渋谷区の条例案ではパートナーシップについて、「男女の婚姻関係と異ならない程度の実質を備える戸籍上の性別が同一である二者間の社会生活関係」と定義。証明には、当事者双方が相手を「任意後見受任者」の一人とする契約の公正証書を作成し、登記することなどを条件。

大まかに、条例案のポイントは5つ。

同性カップルに証明書を発行する東京都渋谷区の条例案ポイント

  • 男女および性的少数者の人権を尊重
  • 同性パートナーシップ証明書の発行
  • 条例の趣旨に反する事業者名を公表
  • 男女平等・多様性社会推進会議の設置
  • 条例は4月1日施行、パートナーシップ証明は別途定める

つまり当事者の立場から簡単に言うと、婚姻関係とほぼ同等の関係と認められ、差別・偏見禁止!違反したら、名前を公表します!という感じです。
さらに、20歳以上の同性カップルが対象。同区に住民票がある。ということも含まれます。

つまり、同性パートナーシップ証明書ができることで堂々と入居理由に「同棲の為」と書けるわけです。
関係は「妻/夫」と書ける(かもしれない)わけです。病院・医療でも今まで法律的に許されていなかったことが緩和されるようになるわけですね。

同性パートナーシップ証明書に期待できること

  • 性的マイノリティへの差別・偏見のない環境
  • 賃貸住宅への入居緩和
  • 病院での緊急時の面会・代理宣告・手術などへの同意
  • 勤務先の福利厚生制度で配偶者/家族と認可される
  • 携帯電話キャリアの家族割引
  • 企業が提供する夫婦や家族向けの各種サービス(保険など)の利用
  • 同性婚の認知向上

などなど。
公的に守られることで、これから世間の認知が全国的に変わっていき
性的マイノリティへの差別・偏見のない環境が築かれていく大きな進展になることを祈ります。