全面改築の県信濃美術館 LGBT配慮しトイレ設置へ
[記事ソース:信毎WEB] 2019年6月16日
県は14日、全面改築する県信濃美術館(長野市箱清水、休館中)の館内に、性同一性障害などの性的少数者(LGBT)や小さな子ども連れの人が入りやすいトイレを3カ所設置すると明らかにした。県施設課は、県有施設の既設トイレでLGBTに配慮したものは把握している限りない、としている。
新美術館は地下1階地上3階建てで、LGBTの人ら向けトイレは3階を除く各階に1カ所ずつ設ける。大人用と子ども用の便座を配置した個室とする。案内板はピクトグラム(絵文字)で男女や子どもを表し、誰でも使いやすい表示を検討中。この他各階には男性用、女性用、車いすに対応した障害者用を設ける。
県信濃美術館整備室によると、LGBTの人から「男性用や女性用のトイレに入りにくい」との声があることや「乳幼児のおむつ替えで障害者用トイレを使う人がいて車いすの人が使えない場合がある」といった意見を踏まえた。
LGBTの人に配慮するとともに、誰もがそれぞれの事情に応じて使いやすい空間を目指すという。
2021年春に再開館した後の運営面について障害者から意見を聞く会合で、県などが説明した。設計者のプランツアソシエイツ(東京)の代表、宮崎浩さんは「LGBTのマークを付けると逆に入りにくいという意見もある。誰でも使ってください、という形にしたい」と話した。
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